
あなたが神戸のために取り組んでいることは? #1

都心三宮再整備のメインパートともいえる、三宮駅前の広場空間の再整備。この一大プロジェクトを、若手のみなさんがたった3人で担当されているのですね。
K.S.さん
はい。もちろん上司や課のメンバー、専門家や有識者の方々に助けていただきながらではありますが、私たち3人で担当しています。このプロジェクトの趣旨をひとことで言うと、新たに建設される三ノ宮新駅ビルにあわせてその前の歩道を拡幅し、広場空間をつくることで、「ひとが主役の居心地のよい空間」にすること。私は、そのための道路設計をおもに担当しています。
I.S.さん
私の担当は歩道部分、つまり広場空間の設計デザインです。これまでは建築物の設計ばかりで、歩道の設計ははじめての経験なので、正直なところ戸惑うことも多いです。でも、道路設計の経験を積んでいるK.S.さんが細かくサポートしてくれたり、O.Y.さんがほかのまちの事例をシェアしてくれたりして、分野は違いますが協力しながら進めています。
O.Y.さん
私はエリア全体の緑化デザインと、広場完成後の活用方法の検討を同時進行で担当しています。この課は若手が多く、この3人のメンバーも年齢が近いので、お互い気軽に相談しながら取り組むことができています。
具体的に、三宮駅前はどのような場所になるのでしょうか。
10車線を6車線に減らして歩道を大幅に拡大
もともとJR三ノ宮駅南側を東西にはしる道路は10車線あり、人よりも車が優先されている状態でした。駅前を通り抜ける都心に用事のない車を外周道路に誘導して通行量を調整し、今回6車線にまでぐっと減らして、駅前を「ひとが主役の空間」にしようとしています。 もちろん車線が減ることで渋滞が起きないように、事前に社会実験や交通量調査を繰り返しながら、周辺の交差点の改良も含めた対策を続けてきました。 いま行なっている設計では、どのようにすれば広場空間と共存できるのか。ロータリーへスムーズに出入りできるのか。雨水をうまく排水できるのか。そういった点も含めて考え、慎重に行なっています。

最大幅20mの歩道スペースを賑わいと憩いの場に
一般的な歩道は3~4m、広くても10m程度の幅員が多いのですが、この広場空間は最大で約20mの幅員があります。まさに、歩道という名の広場ができるのです。この広場空間の上空に、駅から繋がる歩行者デッキがつくられるのですが、デッキから降りてきた観光客や、ふらっと遊びに来た市民、待ち合わせの方、毎日三宮で働くビジネスパーソンなど、誰もが快適に過ごせる場所にしたいと考えています。歩きやすいだけでなく、疲れたら気持ちのいい緑に囲まれたスペースで休んだり、カウンターテーブルでPCを開いて作業をしたり。広場空間で思い思いの過ごし方ができるよう、さまざまな人のことを思い浮かべながらデザインを検討しています。 さらに、駅からまちへ出る動線から見える場所にイベントスペースを設けて、神戸の玄関口をワクワクする場所にしたい。そんな想いで、歩行者の動線計画、ベンチや照明、植栽のレイアウトを考えています。

四季を感じる植物に癒やされる居心地よい空間に
広場には、空間の個性に寄り添った植栽デザインを取り入れる予定です。植物ならなんでもよいということではなく、憩いの場には落ち着きを、ランドマークとなる場所には、訪れた瞬間に印象に残る華やかさを。季節ごとの彩りや美しい樹形、心地よい木陰が生まれるよう、一本一本の植物をていねいに選んでいます。 また、植物の力を引き出す土づくりも大切な工程です。最適な土壌環境を整えることで緑が健やかに育ち、長く美しい景観を保ち続けられるよう、先々の管理のしやすさまで見据えて設計を行なっています。 ここに訪れる人の時間が、自然とともに豊かになるように。そんな想いを込めて、緑の空間をデザインしているところです。






