interview

職員インタビュー

経済観光局ファッション産業課

平成30年度入庁
(※令和5年度時点)

室ノ園隆政

MURONOSONO TAKAMASA

神戸出身の彼は、民間企業に就職すると大阪と東京で営業の仕事に精を出した。6年前に神戸市役所に転職。仕事は驚くほど変化したという。

キャリア紹介

  • 接着剤メーカー
    ホームセンター等への営業

  • 平成30年度 建設局公園部管理課
    都市公園の許認可、ノエビアスタジアム神戸の管理

  • 令和2年度 中央区生活支援課
    生活保護のケースワーカー

  • 令和5年度 経済観光局ファッション産業課
    日本酒の振興支援、神戸ファッション美術館の管理 ← NOW

  • 転職から6年目ですが、市役所でどんな仕事をしましたか?

    神戸市にある公園で民間企業などがイベントをするときに、利用許可を出すのが最初の仕事でした。
    2年後に区役所に異動。一つ目の職場では残業もそれなりにありましたが、二つ目の職場は、日中は忙しかったものの、定時には仕事が終わる職場でした。子育てに手を取られる時期と重なったので、配慮してもらえたのだと思います。
    次が今のファッション産業課です。ここでは靴、真珠、スイーツ、日本酒といった神戸の地場産品の会社を側面からサポートする仕事です。
    前職では会社の利益という明確な目標がありましたが、市役所の仕事はいずれも目標が掴みづらいモノばかりです。ただ、私には今のほうが向いていると感じています。

    神戸市にある公園で民間企業などがイベントをするときに、利用許可を出すのが最初の仕事でした。
    2年後に区役所に異動。一つ目の職場では残業もそれなりにありましたが、二つ目の職場は、日中は忙しかったものの、定時には仕事が終わる職場でした。子育てに手を取られる時期と重なったので、配慮してもらえたのだと思います。
    次が今のファッション産業課です。ここでは靴、真珠、スイーツ、日本酒といった神戸の地場産品の会社を側面からサポートする仕事です。
    前職では会社の利益という明確な目標がありましたが、市役所の仕事はいずれも目標が掴みづらいモノばかりです。ただ、私には今のほうが向いていると感じています。

  • 仕事でやりがいを感じることはありますか?

    神戸市では子育て支援に力を入れています。そんななかで保育所の待機児童を減らすために、公園に保育所をつくれないかという大胆な発想が市役所で生まれました。
    ですが、そんな前例はありません。私に任せられたのは、どのような要件を満たせば、公園の敷地に保育所をつくってもいいのかいう規定づくり。公園を管理している現場の職員たちからは、保育所の子どもと公園の利用者の間でトラブルが起きたらどうするのかという意見もあり、かなり苦労しました。しかも保育所が認可される期日があるので、スピードが求められる仕事でした。
    やがて3か所の保育所が完成。今は電車の窓からその保育所で遊ぶ子どもたちを眺めたりします。そんなとき、変な話ですが、私が工事をしたわけではないのに、この保育所をつくったのは「私」だと感じてしまうひと時ですね。

    神戸市では子育て支援に力を入れています。そんななかで保育所の待機児童を減らすために、公園に保育所をつくれないかという大胆な発想が市役所で生まれました。
    ですが、そんな前例はありません。私に任せられたのは、どのような要件を満たせば、公園の敷地に保育所をつくってもいいのかいう規定づくり。公園を管理している現場の職員たちからは、保育所の子どもと公園の利用者の間でトラブルが起きたらどうするのかという意見もあり、かなり苦労しました。しかも保育所が認可される期日があるので、スピードが求められる仕事でした。
    やがて3か所の保育所が完成。今は電車の窓からその保育所で遊ぶ子どもたちを眺めたりします。そんなとき、変な話ですが、私が工事をしたわけではないのに、この保育所をつくったのは「私」だと感じてしまうひと時ですね。

  • 神戸の「難問」とは何だと思いますか?

    今の仕事が「難問」です。日本全体の人口がどんどん減っていくなかで、神戸の地場産業はどこへ進んでいるのか? ほうっておくと右肩下がりのまま、やがては座して死を待つことになります。
    東京で働いていたときに、東京と神戸との差が広がっていくことにショックを受けました。でもそれが、地元で働いて貢献したいと思った原動力です。
    私が担当している日本酒は、欧米だけでなく、アジアなどでも流通していて、都市部ではスーパーで買えることも多いです。神戸の酒造メーカーも、白鶴や菊正宗など大手を中心に、海外をにらんだ販売戦略を進めてきました。日本酒の輸出金額は10年前と比べると5倍に増えているのです。国内市場は厳しいので、そこで取り合いをするのではなく、知恵と工夫をめぐらせた戦略をもって動くべきだと思っています。

    今の仕事が「難問」です。日本全体の人口がどんどん減っていくなかで、神戸の地場産業はどこへ進んでいるのか? ほうっておくと右肩下がりのまま、やがては座して死を待つことになります。
    東京で働いていたときに、東京と神戸との差が広がっていくことにショックを受けました。でもそれが、地元で働いて貢献したいと思った原動力です。
    私が担当している日本酒は、欧米だけでなく、アジアなどでも流通していて、都市部ではスーパーで買えることも多いです。神戸の酒造メーカーも、白鶴や菊正宗など大手を中心に、海外をにらんだ販売戦略を進めてきました。日本酒の輸出金額は10年前と比べると5倍に増えているのです。国内市場は厳しいので、そこで取り合いをするのではなく、知恵と工夫をめぐらせた戦略をもって動くべきだと思っています。

  • 自治体への転職を考えている民間企業の方へメッセージをお願いします

    神戸から西宮にかけての「灘五郷」は、国内トップシェアになる日本酒の1/4を生産。神戸市は一人当たりの公園の面積が全国の政令市でトップ。神戸ファッション美術館は「ファッション」をテーマにした日本初の公的な美術館。そんな知られざる日本一や日本初をたくさん持つ大きな自治体で仕事ができるのは魅力です。
    一方で、区役所で生活保護に携わったとき、自分のなかにある当たり前が壊れました。子供は親に食べさせてもらい、大学に行くお金も出してもらうのが当然と思っていました。ところが、そうではない人たちがたくさんいたのです。自分の知らない世界を知っていくことは人生の大きな糧になると思います。

    神戸から西宮にかけての「灘五郷」は、国内トップシェアになる日本酒の1/4を生産。神戸市は一人当たりの公園の面積が全国の政令市でトップ。神戸ファッション美術館は「ファッション」をテーマにした日本初の公的な美術館。そんな知られざる日本一や日本初をたくさん持つ大きな自治体で仕事ができるのは魅力です。
    一方で、区役所で生活保護に携わったとき、自分のなかにある当たり前が壊れました。子供は親に食べさせてもらい、大学に行くお金も出してもらうのが当然と思っていました。ところが、そうではない人たちがたくさんいたのです。自分の知らない世界を知っていくことは人生の大きな糧になると思います。